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代表取締役 出口博俊

太陽と月

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2019年11月04日

 この対比は、古くからよく使われています。「太陽=男性」「月=女性」の神としてギリシャ神話や数多くの神話に登場します。日本では、古事記の中で伊邪那岐命(イザナギノミコト)が黄泉の国から逃げ帰り、川の水で禊をしている時、生まれた3人の兄弟姉妹の中に太陽と月を神格化した神が含まれています。最初に生まれたのが天照大神、次に生まれたのが月読命、最後に生まれたのが須佐之男命とされています。日本の場合は、「太陽=女性」「月=男性」になっています。なぜそうなのか、それは謎ですが私が考えるに、天照大神は、太陽の化身というのではなく太陽を操ることができる神とされているのではないか、日本に住むすべての生命にとって必要な光、太陽の恵みを与える神として存在するのではないかと思います。その意味では全知全能の神として登場する神話とは一線を画するのではないでしょうか。(全く私の独断と偏見です)
 それはともかく、太陽と月は電気がない時代、昼は太陽が大地を照らし、作物に恵みを与え、夜は月が大地を照らす唯一の光であったことを考えると光を照らすという意味では一対と考えられたのは理解できます。ただこの対比、太陽と月では、同じ星でも全く性質が違います。当たり前のことですが太陽は恒星、月は衛星です。太陽は自ら光る星、月は地球等の星と同じく自ら輝くことができません。存在からして対比となるものではありません。月が夜輝いて見えるのも太陽の光があるからであり、太陽の光がなければ月は全く見えないのです。こんなことを考えながら月を眺めていると、この月、人に見えてくるのです。
 以前、愛・地球博を見に行った時、「もし月がなかったら」という題名のパピリオンがありました。そのなかでは、もし月がなかったら地球は人間が存在できる環境にならなかったのではないかという仮説を立てていました。
月は自ら輝くことができません。しかし、月があるから地球に様々な生物が生きていける。まさに、人を含めた生物ではないでしょうか、我々は決して一人では生きていけません。特に人間は、生まれてすぐ世の中に放り出されてしまえば、ほとんど死んでしまいます。親の存在が重要なのです。しかしその親もまた、一人で生きてきたわけではない。誰かによって生かされてきたのです。そして太陽のような自ら輝くことのできる人は存在しないのです。
 我々が良く使う言葉で「お陰様で」という言葉があります。その言葉の語源は知りませんが、「乳母日傘」という言葉にあるように、日傘をさして影を作ってやり直射日光から子供を守る、という影を作ってもらったことに感謝するところからきているのではないでしょうか。
 我々は、自ら輝いているわけではありません。色々な物事、人から守られ育てられ社会に存在するのだとわかっていても、ともすればその感謝の気持ちを忘れて、自分が一人で生きてきた、達成してきたと胸を張る人物が多くいます。毎日月が見えるのはそのような気持ちを戒めるためにあるような、また新月があるのは、少しはその気持ち、忘れて良い日を与えてくれているような、そんな気がする文化の日でした。

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