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代表取締役 出口博俊

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官の発想、民の発想

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2017年11月18日

 先日、ある地方銀行の懇親会に出席しました。そこで、来年5月八千代銀行、東京都民銀行、新銀行東京の三行が合併しきらぼし銀行になるという話を聞きました。そこで久しぶりに新銀行東京の名前が出てきたので意外な感じがしたのですが、新銀行東京ってまだ存在するのですね。当時金融機関の貸し渋りが問題になっていた時期、石原元都知事の思い付きで設立された銀行でしたが赤字が続き、結局700億以上の金額を都が負担したのではなかったでしょうか。石原さんは東京オリンピック誘致、東京マラソンの開催等、政治家の行動としては立派な業績を残しましたが、営利企業を育てるということに関しては全く能力がなかったとしか言いようがありません。大小金融機関が今まで培ってきた与信判断のノウハウでも不良債権化して四苦八苦している状況の中、金融機関経営の素人が「ミドルリスク、ミドルリターンの融資」を標榜して銀行を設立しても上手く行くはずがありません。本人は都が追加負担を余儀なくされた時、「設立理念が正しかったが、経営がまずかった」と言っていましたが、そもそも経営ができない人が設立をしてはダメです。この時期同じような発想で設立されたのが日本振興銀行です。この銀行の設立者は元日銀の行員です。この銀行の末路はもっと悲惨でした。設立当初、中小企業の救世主等と取りざたされ、銀行業務を根底から変革する銀行としてスタートしましたが、その理念は全く機能せず、不良債権が膨れ上がり、最後は日本振興銀行が融資した企業が融資金額の一部を振興銀行の増資を引き受ける等、銀行としてのモラルのかけらもない金融機関になり、最後は日本発の「ペイオフ」破綻しました。
 民間の会社の経営に携わったことがある政治家は別として、政治家や官僚が民間企業を経営するとほとんどと言っていいほど失敗しています。いくら設立に意味があっても赤字が続くようだと継続できません。継続するためには利益をどう確保するかという発想が必要です。
 即ち、設立に理念や理想、大義名分を掲げるのは官の発想、継続反復して利益を確保できるかどうかを考えるのが民の発想です。民の発想なしに経営は成り立たないのです。バブル時代、ふるさと創生事業として全国の市町村に各一億円を配ったことがありました。その時も、その使い道はほとんどが無駄な出費でふるさとの活性化には繋がりませんでした。
 築地市場の豊洲移転が決まり、移転後の築地市場跡地に食のテーマパークを作るという話があります。その是非はともかく、東京都が中心となって事業を考えるのならその結果は決まっていると言わざるを得ません。
 「餅は餅屋」です。そこの棲み分けを考えないで口を出せばろくな結果にならないということです。規制緩和も同じですね。加計学園しかり、経営の何たるかさえ分からない政治家や官僚が規制をしている間はその分野に競争は生まれず、結果健全な経済発展はないということです。官僚による規制を問題としているマスコミが、加計学園問題では既得権益団体を擁護するような発言をしているのを見ているとこの国の問題が浮き彫りになったような気がします。

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