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プリンセススクゥエアー
代表取締役 出口博俊

どんぶりは皿には成れぬ

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2015年11月24日

 先日、NHKの番組でカツオ一本釣り漁の水揚げ量年間日本一を過去何度も取ったことがあるカツオ漁師に密着したドキュメンタリーを見ました。実に面白かったですね。この漁師の父親もやはりカツオ漁で何度も水揚げ日本一を取ったカツオ漁の名人だったそうです。その父親の跡を継ぎカツオ漁の「漁労長」になり、一本釣り漁師を20数人率いてカツオの群れを探しカツオを釣るわけですが最初はまったく成果が上がらず大変な苦悩があったそうです。継いだ当初、父親時代と比べカツオを思うように取れないのです。当たり前といえばそうなのですが周りはそういう目では見ません。「ジュニアはたいしたことがない」と父親と比べられてしまいます。そして父親時代からいるベテランのカツオ漁師が次々と他の船へと離れていったそうです。その時、この主人公の漁師はその原因を考えるのです。父親と自分との違いは何かを。その原因は、漁場での姿勢に差があることに気付くのです。カツオがいる漁場でどれだけ他の漁師船と戦い、漁を成功させるかという闘争心に欠けていることを。そのうえで彼がとった戦略は・・・
 漁場を研究し、一体どこにカツオがいるのかを推理し、他の一本釣り漁船が行かない漁場を見つけることに専念するのです。他の漁師が行かないところでカツオを取るのですからそもそもそもそも取り合いをするという場面には遭遇しません。ですから自分の性格の弱さは何の影響も及ぼさないのです。口で言うのは簡単ですが、実行するのはそれこそ大変なことなのでしょう。そんなことができるなら誰でもやりますから。その方法を編み出し、父親とやり方は違えどもこの10年で4度もカツオ一本釣り水揚げ量日本一になるのです。
 「どんぶりは皿には成れぬ」高校時代の恩師に言われた言葉です。自分は自分であって、父親でも、他人でもありません。自分が人になれない以上、人がやっていることを自分が全てできるわけではありません。その代り逆に自分しかできないこともあるはずです。自分の素質がどんぶりなら、皿ができることをいくらやっても自ら光ることはできませんが、どんぶりができることならいくらでも伸ばすことができるはずです。
 この主人公のように「父親」というカリスマの下で育ちながら「父親2世」になるのではなく「2代目日本一漁師」になる。男のロマンですね。
 また、主人公が言っていた「失敗から学ぶ」という姿勢はプロフェッショナルに共通していますね。ある同じ結果を「成功」と取るか「失敗」と取るかによってその後が大きく変わります。人は「失敗」からしか学ぶことはできませんから。「もっといい結果を出せたはず」と考えなければ次に繋がりませんから。日々勉強です。

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