1. トップ
  2. 気ままに更新する社長のひとりごと
  3. 米国大統領選

気ままに更新する
社長のひとりごと

プリンセススクゥエアー
代表取締役 出口博俊

米国大統領選

  • このページを Google Bookmarks に追加

2016年11月13日

 大統領選挙の結果が出ました。大方の予想を覆し、トランプ候補が当選しました。予備選を含めると1年以上の間、暴言を繰り返した候補が大統領選挙に当選するという結果に終わったことで世界中が一時騒然となりました。トランプ当選の衝撃は日本の証券取引所の取引時間内に伝わったこともあり、一時日経平均株価が1000円以上値下がりする場面もありました。「有事の円高」でドル円も一時1ドル100円台と市場はパニック状態になりました。日本は欧米の選挙や投票の結果が深夜に判明するため、予想を覆す結果になると、その後最初に株式の取引が始まる日本はそのパニックがもろに日本の証券界を襲います。ブレクジットの時もそうでした。その後、トランプ氏の大規模減税や公共投資の政策を実行に移すとの観測からドル高円安、日経平均株価も選挙前の水準を取り戻しました。
 しかし、マスコミというのはいい加減なものですね。ブレクジットの時もそうでしたがどのメディアも予想ではクリントン候補が優勢と発表していました。事実、総投票数ではクリントン候補の票が勝っていたわけですが、米国は州ごとに大統領候補を決め、その州に与えられた選挙人全員がその候補に投票するという変則的な選挙のため、単純に有権者が大統領を選ぶという支持率との差が生じるのは仕方ないのかもしれません。しかし、当然メディアはそのことも考慮したうえで州ごとの支持率を調査してクリントン優勢を唱えていたわけですからこの予想外の結末に首を傾げたくなります。統計学で無作為に抽出された人に支持率のアンケートを取った場合、ある一定の母数があればそのアンケート結果による支持率は全体の支持率との誤差を1パーセント内外まで抑えることができると聞きます。それにも拘らず全てのメディアの調査結果の真逆の結果となったのですから。いい加減な予想のために振り回されるのは真っ平です。
 ブレクジット、トランプ候補の当選と、経済がグローバル化することにより発展を遂げてきた世界経済に光と影があるとすれば、アメリカ国民やイギリス国民の中でその陰の部分の不満がサイレントマジョリティーを形成しているのかもしれません。
 保護貿易の行き着く先が第二次世界大戦の契機となったことの反省から考え出されたEC連合をはじめとした自由貿易、世界経済のグローバル化が行き過ぎるとその反動が出てくるのですね。建前ではわかっていても、その弊害が一般大衆に広まっていくと極端なことを言うリーダーに人気が集まるのです。フィリピン大統領の政策である超法規的な麻薬撲滅作戦などその一例でしょう。麻薬密売はその社会を蝕んでいきます。分かっていても法治国家である以上法律によって裁かなければならないのです。その結果、麻薬撲滅は遅々として進みません。しかし、超法規的措置で麻薬密売人は裁判を経ることなく殺害するという政策をとると麻薬密売は激減するでしょう。もはや法治国家ではありません。しかしこの大統領の「麻薬撲滅戦争」で大統領の支持率は90%を超えています。過去の歴史からこの行き過ぎた「本音」「正義感」が「独善」につながらないようしっかり監視しなくてはなりません。
 トランプ氏が大統領になったら在日米軍の在留費用を全額持たない限り日本から撤退するという発言は政策となるのでしょうか。私はそんなことは起こらないと思います。米国が、オバマ大統領の言う「世界の警察官にはならない」発言を現実にするには米国の武器兵器産業が大きくなりすぎているのではないでしょうか。
 しかし、日本の防衛を考えるにはこの選挙結果は良いきっかけになってほしいです。

社長のひとりごと
プリンセススクゥエアー

Contents

コンテンツ

  • タワーマンションの売却・購入をご検討中の方へ

公式SNS

  • 採用情報をリアルタイムにお届け 公式X
  • 採用情報をリアルタイムにお届け 公式X