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プリンセススクゥエアー
代表取締役 出口博俊

100億円の壁

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2018年08月16日

 色々な会社の経営者の方と話をするとき、どの業種でも出てくるのが売上高100億円の壁の話です。何故なら売上高が100億円を超えてくると、経営環境が激変するということでしょう。売る商品によってもちろん変わりますが、100億円までは売り上げ規模が大きくなく、その会社の提供する商品に参入してくる競合会社が出てくる心配はあまりありません。しかし、売上高が100億円を超えてくると競合他社は目をつけるようになります。即ち、競合他社が、「商売敵」とみなすようになります。そうなると規模の大きい会社は、その敵を意識し、ある時には攻撃を仕掛けてくることもあります。また、売上規模が100億を超えるあたりになると売上を上げるシステムを変化させなければ、その売上げをカバーできません。顧客管理システム、販売方法の多様化、マーケティング戦略の変化等、すべてが変わってきます。もちろん社員もそれに伴い増えてきますから社員教育、人材募集の仕方も変わってきます。その意味では、売上高100億円までは中小零細企業、100億円を超えると大企業といえるかもしれません。
 ですから、中小企業経営者のほとんどはこの100億円の壁を意識するのかもしれません。私個人の意見ですが、業種によって多少この数字は上下しますがこの数字を超えるまでなら、社長個人で組織を制御できます。しかし、この100億円を超えてくると社長一人の制御では、組織は機能不全を起こしてしまいます。その為、各部門のリーダーを作りその細分化された組織の管理を運営する責任者を作らねばなりません。そしてその責任者を教育し、自分自身で考え、行動していく組織を作っていかなければなりません。そのリーダーに会社の価値観をどう伝えるか、それが社長の役目です。これに失敗するとそれこそ100億円を超えたとたん、内外の経営環境の変化に対応できず組織崩壊になりかねないのです。経営は難しいです。
 お盆中、大塚家具の身売り話が巷に取りざたされています。売り上げが右肩上がりしか経験したことのない組織は、売り上げが減少した時、ともすればパニックに陥ってしまいます。この時、その組織をどう制御できるかが社長の腕の見せ所なのですが、大企業になるとそれをするのは各部門のリーダーになります。そのリーダーの腹が座ってないとパニックに拍車がかかってしまい、次の一手が打てない状況になってしまいます。それがまた売り上げ減少につながりそれがまた新たなパニックを引き起こしてしまうのです。そんな状態が何年も続いてしまうと、負け癖が社員にしみついてしまいます。こうなってしまうと経営者を総入れ替えして、組織をリセットすることを内外に伝えない限り、アグレッシブな組織に変わる事はできないのではないでしょうか。
大塚家具の誤りは、経営者が出した計画は全て枝葉末節のもので、本業に対して何一つメスを入れなかったことだと思います。(報道では、身売り話がまとまらないのは、社長が経営者のポストを下りないことが原因だという話がありますがそんなことはあり得ないです。これだけの赤字を3年間にわたって出し、会社に支援をしてもらう企業を探している時にその原因となった社長を含めた役員の処遇を考える社長などいるわけないでしょ。)
「物に本末あり。事に終始あり。先後するところを知れば即ち道に近し」
 「言うは易し」ですね。経営は難しいです。

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