何の為に
2012年10月13日
ノーベル賞受賞者が発表になり、IPS細胞という万能細胞の生成に成功した山中教授がノーベル医学生理学賞を受賞しました。快挙ですね。しかし、ノーベル賞を取るくらいその分野で偉業を成し遂げている人でさえ研究開発費を捻出するのに苦労していた話を聞くと日本という国のお金の使い方のレベルの低さを思い知らされます。民主党が政権獲得後、無駄使いを減らすために行った事業仕訳で「世界一になる理由は何があるのでしょうか。2位じゃだめでしょうか?」という発言に象徴される最先端の技術開発さえも無駄遣い扱いするんですからね。海外から評価されて初めて気づき、予算を出すなどという考えでは優秀な研究者は日本で研究しませんよね。日本にリーダーが欲しいですね。
そんなこんなを考えていた時、衝撃的ニュースが記事となりました。IPS細胞を使って心筋細胞を作りこれを心不全の患者に投与し、なんと心筋が蘇りすでに退院しているというニュースです。この一報を新聞で読んだときは、「医学はついにここまで来たか!神の領域に一歩踏み出したな」などと感動しました。しかしその後の報道を見ているとなんと誤報、全くのデタラメだったようです。しかし、この森口氏を紹介する報道は当初、ハーバード大学客員講師、そのうちに自称となり、現在では単なる森口氏とこの3日で呼び方が変わっています。全国紙は、ゴシップネタを一面に掲載することが許されるスポーツ紙とは違うのだから、しっかり裏を取って記事にしてもらいたいものです。
それはともかく、この森口氏、いったい何の目的でこのようなデタラメな発表をしたのでしょうか。その目的は何なんでしょうか。大変衝撃的な話ですから必ず調査され、ばれますよね。しかも短期間のうちに。事実次々と多くの大学でその関わりを否定しています。すぐばれる嘘をなぜついたのでしょう。理解できないですね。せっかく日本人がノーベル賞を取ったと盛り上がっている時に同じ日本人がそれに水を差すとは。何なんでしょうね。
我々が不動産を仲介していると、やはりそういう人が現れます。1億も2億もする物件を本当はお金を持ってないのにキャッシュで買うという人が。何の目的でそんな嘘をつくのかよく分からないのですが購入の申込書を書くのです。仲介の立場からすれば売主さんと条件面の交渉をしなくてはなりませんから買主さんの購入資金の確認させてくださいとお願いすると中には逆切れして「俺を信用できないのか!!」などと怒る人もいるのです。新米の営業マンなどはその自称買主さんの言動に圧倒され信用してしまって売主さんを振り回してしまう結果になってしまうのです。本当に迷惑な話です。自己顕示欲がそうさせるのでしょうか。勘弁です。