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代表取締役 出口博俊

指月

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2020年09月22日

 「指月」という言葉、ご存じですか?私は十数年前、知人の紹介で宿泊した湯河原の旅館名が指月でありその際言葉の由来を聞いて初めて知りました。「指月」は禅語です。「月指す指を見るのではなく、月そのものを見ろ」心理を悟るための手段である読経や座禅がいつの間にかそれが目的になってはならない、という意味です。我々が何時も陥りがちな落とし穴です。
 菅政権が発足しました。「国民のために働く内閣」と位置づけ、マイナンバーカードの普及、携帯電話料金の見直しなど、行政改革、既得権益の打破を打ち上げ支持率が上がっています。特にマイナンバーカード、これに社会保険証、運転免許証が合体した、ソーシャルセキュリティーカードになればどれだけ便利になるかその効果は絶大だと思います。転居の際、このカードの変更届を出せば銀行、クレジットカード、公共料金を含め全ての住所変更が完了するのですからこんな便利なことはありません。
 しかし、このカードを作るためには、総務省、厚生労働省、経産省、警察庁等、関係している官庁が多数ありこの縦割り行政を打破しなければ到底セキュリティーナンバーは普及しないでしょう。誰もが理想としては理解していても、今までの習慣を打破できないでいるのです。丸山 眞男*さんのいうところの「タコツボ型文化*」の弊害ですね。この文化になってしまっている弊害をどう壊すのか?それが一番難しい問題です。
 日本政府は過去、国鉄民営化、郵政民営化を行ってきました。既得権益にこだわる人たちの反対を押し切って。しかし、その成果ははっきりとしています。これによって日本国民はその恩恵を受けてきました。今回はより難しい難問でしょうがぜひ挑戦し、必ずや成果を上げてほしいものです。そもそも、「省」という言葉、その部門を司ると意味と同時に、省くという意味もあるのです。「反省」ということばにつかわれるように振り返って考え、無駄を省くという意味もがあるのです。その無駄を省くという意味の○○省という名前を付けているのですからそれを忘れないでほしいです。 
 国家公務員は国民の「公僕」と言います。「公僕」は国民のためになる制度を作る役割も担っています。しかし、いつの間にかその「国民のため」という言葉が消えてしまい、ただ、自分たち本位の制度を作ってしまっている、それこそ手段が目的になってしまっているのではないでしょうか。
 マイナンバーカードの普及、これが出来れば過去の政権が出来なかった大変な事業の達成になるはずです。期待しています。


*丸山 眞男氏:日本の政治学者、思想史家。1996年8月15日(82歳没)
*タコツボ型文化:日本社会がタコツボのように孤立して存在し、相互の関わり合いがない。
一方欧米はササラ型である、ササラのように同じ根から様々な枝葉が分かれる文化で、文字通り根元の部分は共通している。

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